育休復帰後の「もっと働きたい」「仕事を減らしたい」本音を言い出せない社員と、職場ができること

先日、noteにこんな文章を書きました。

https://note.com/itoto_/n/n3713bab1e0e6?sub_rt=share_pb

もっと働きたい。もっとセーブしたい。
正反対に見えるこの2つの悩みには、共通点がある、という話です。

今日はその続きとして、育休復帰後の社員が自分の本音を話しやすくするために、職場やチームにできることを考えてみます。

私は今、linkmuで子育て中のママたちとチームを組んで仕事をしています。チームをまとめる立場として感じていることも、あわせてお伝えします。

目次

育休復帰後の社員が抱える、正反対の2つの悩み

ひとつめは、「本当はもっと働きたい」という悩みです。

でも、その勇気がない。
なぜなら、子育て中だから。時短勤務だから。いつ保育園から呼び出しがあって帰るかわからないから。

私自身、会社員時代に育休から復帰して時短勤務になり、4時の退社時間までにできる仕事をしていました。

ふたつめは、反対に「仕事を減らしたい」という悩みです。

復帰後にまた仕事を任せてもらったけど、今の自分には荷が重い。
時短勤務なのに、全然時短で帰れない。
帰れたとしても、家で仕事が気になってしまう。
本当は、子どもにもっと集中したい。

別の部署で働く先輩が、そんな状態になっているのを見たこともあります。

共通しているのは「今の価値観」と働き方のずれ

もっと働きたい。もっとセーブしたい。

反対の状態のように見えますが、共通しているのは、「自分の今の価値観」と、働き方が合っていないということです。

そして、どちらも本当の気持ちがあるのに、自分に言い聞かせながら現状を変えられずにいます。

前者であれば、
「私は子育て中だから。時短勤務だから。」

後者であれば、
「せっかく任せてもらっているのだから。私しかできないから。期待に応えなくちゃ。」

思うことがあっても、淡々と目の前の仕事をするのが社会人なんだから、がんばらないと。

そうやって本音に蓋をしたまま、働き続けている人は少なくないと思います。

本音を言い出せないまま働き続けると

自分の心の声に蓋をして働き続けることは、少しずつ自分の気持ちを無視していくことになります。

すると、本人の仕事へのモチベーションが下がるだけではなく、その影響は家族にまで及びます。

自分と違う家事のやり方をする夫に、腹が立つ。
早く行動しない子どもに、イライラする。

自分に向けている厳しさや我慢は、いずれ家族に向いてしまうのです。私にも覚えがあります。

職場にとっても、無関係ではありません。

もっと働きたい人は、力を出しきれないまま。
仕事を減らしたい人は、限界まで抱え込んだまま。

どちらも、その状態が長く続けば、本人にとっても職場にとっても良いことはありません。ある日突然、「もう続けられない」という形で表に出てくることもあります。

価値観は、ライフステージで変わり続ける

ここで大切なのは、働き方の希望は、一度決めたら終わりではないということです。

子どもが生まれる前と後。
育休中と、復帰してから。
子どもが小さい頃と、小学生になってから。

その時々で、大切にしたいことが変わるのは自然なことです。

私も、子どもを産む前、育休から復帰した頃、子どもが小学生になった今では、仕事への向き合い方が全然違います。

復帰した時に面談で決めた働き方が、1年後も本人に合っているとは限りません。

本音を話しやすくするために、職場でできること

チームをまとめる立場として、私が大切にしたいと思っていることです。

1. 「もっと」も「減らしたい」も、言っていいと伝える

育休復帰後の社員は、「時短なのにもっとやりたいなんて言ったら、わがままかな」「任せてもらったのに減らしてほしいなんて言えない」と、どちらの希望も言い出しにくいものです。

「どちらの希望も、遠慮なく言ってほしい」と最初に言葉にしておくだけで、相談のハードルはぐっと下がります。

2. 面談は、復帰の時だけでなく節目ごとに

復帰の時だけでなく、子どもの入園や小学校入学など、生活が変わる節目にも話を聞く機会をつくる。

「最近、働き方はどう?」と聞いてもらえるだけで、本人は自分の気持ちを振り返るきっかけになります。

3. 「やらなくちゃ?やりたい?」を一緒に整理する

私自身、「やらなくちゃ」がたくさん浮かんでくる時は、「それは本当に今やらないといけないこと?」「やらなくちゃなの?やりたいなの?」と自分に聞いてみるようにしています。

面談でも、抱えている仕事をこの視点で一緒に整理してみると、本人が本当はどうしたいのかが見えやすくなります。

4. 仕事の任せ方を、思い込みで決めない

「時短だから、軽い仕事のほうがいいだろう」
「できる人だから、任せておけば大丈夫だろう」

どちらも、周りの善意から生まれる思い込みです。

でも、本人の希望とずれていれば、もっと働きたい人には物足りなさを、減らしたい人には負担を生んでしまいます。

任せる仕事の量や内容は、本人と相談しながら決めていくことが大切だと思います。

どれも、特別な制度がなくても、明日から始められることです。

本音を話せる職場が、長く働き続けられる職場になる

もっと働きたい気持ちも、セーブしたい気持ちも、どちらもその人の本当の気持ちです。

その本音を話せて、働き方を少しずつ調整していける職場であれば、社員は無理をせずに、長く力を発揮していけます。

そして、本人に余裕が生まれれば、家族との時間も穏やかになっていきます。

ライフイベントがあっても、働き続けられる。
その土台には、今の自分の気持ちを安心して話せる関係があるのだと思います。

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